米1年目には過酷 菊池雄星を苦しめるマリナーズ日本開幕戦
マリナーズ・菊池雄星(27)が7日(日本時間8日)、アリゾナ州グッドイヤーでのレッズ戦に登板。オープン戦初のナイターでのマウンドである。ここまで2試合(計5イニング)に登板して1勝1敗、防御率3.60。初登板のレッズ戦ではMVPボットのバットに空を切らせるなど計4三振。投球の幅を広げるため、新球チェンジアップの習得にも励み、順調な滑り出しである。
サービス監督は今季ローテーションを明らかにしていないものの、地元メディアなどによれば、菊池はエース左腕ゴンザレス(昨季13勝9敗)に次ぐ先発2番手の位置付け。アスレチックスとの日本開幕2連戦(20~21日)での登板も有力視されているが、菊池にとってはこの日本遠征がアダとなりかねない。キャンプ地アリゾナ州と東京の16時間の時差が後々、ボディーブローのように効いてくるという。レッドソックス時代の2008年に日本開幕戦を経験した評論家の岡島秀樹氏は「渡米1年目でいきなり海外での公式戦に出場するのは、あまりにも過酷です」とこう続ける。
「キャンプ、オープン戦と過ごしてきて、米国での生活、メジャーの調整にようやく慣れた頃に時差のある日本への帰国を強いられるのですから、体内時計が狂うのは当然。当時のレッドソックスでは若手、ベテラン問わず帰国後に体調不良を訴える選手は少なくありませんでした。僕は移籍2年目でしたが、米国に戻ってから体調や生活リズムが戻るまで1~2週間かかったと思います」