大坂なおみコーチ交代に理解も…錦織圭はなぜ体制一新せず
「ひとつは年齢の問題だと思う」とスポーツライターの武田薫氏はこう言った。
「大坂はまだ21歳。ツアー初勝利から1年しか経っていません。新たなチャレンジもいとわないでしょうが、錦織はもう29歳です。現役生活に時間的制限もある。一年一年が勝負なのに、これからチームの体制を一新する決断はしづらいのではないか」
とはいえ、錦織は今年の目標を「マスターズやグランドスラム(4大大会)での優勝」と言っている。勝ち切れないまでもコンスタントな成績を残し、日本時間10日時点で世界ランク7位。トップ10にいる現状に満足しているならともかく、格上の大会で勝ちたいのであれば体制を一新するとか、やるべきことがあるはずだ。にもかかわらず錦織は5年以上も動かない。
「目標達成のために長期的プランを立て、そのために何をどうやっていけばよいのか。何から何まで選手ひとりで考えるのは不可能だし、周囲のマネジメントやサポートの問題はあると思う。けれども最終的には本人の意志というか意欲、マスターズや4大大会を勝ちたいという気持ちがどれくらい強いかでしょう。例えば14年の全米オープンで錦織に勝って優勝したチリッチ(30)などは目標を定め、それに向けた集中力はスゴいものがあります。コーチもしょっちゅう代える。そこへいくと錦織は口では勝ちたいと言っても、欲がある方じゃない。性格は穏やかだし、おっとりしている。なにしろ、いいヤツですから」(同)
目標を達成するためには、世話になったコーチの解任もいとわない。錦織にはそこまで強靱な意志や欲があるわけではないというのだ。