矢野阪神は光見えず…G対策“初モノ右腕”浜地も沈没のワケ
巨人は「初対戦の投手に弱い」といわれるが、この日は違った。
阪神の先発は、高卒3年目の浜地真澄(20)。初回、立ち上がりからボールが高めに浮き、4番岡本に投げた外角スライダーで先制2ランを浴びると、亀井、ゲレーロの連打に足を絡めた攻撃で3点目を献上。四回は2死一、二塁から坂本勇にも外のスライダーを左中間スタンドに運ばれ9安打6失点で降板した。
「多少の緊張はあったが、自分の力を出し切ることができず、悔しさが残る登板でした」と言った浜地についてあるOBは、「やっぱりダメでしたね」と、こう続けた。
「浜地は初速と終速がほとんど変わらず、質のいい直球を投げるんだが、球速は140キロ台前半で絶対的な武器がない。そもそも先発に抜擢されたのも、秋山は右膝の手術明けで、才木、望月はオープン戦で不調。期待の大きかった竹安はFA西の人的補償でオリックスに移籍したという事情によるもの。確かにオープン戦4試合(11回で防御率4.09)はそこそこの投球を見せたが、ライバルとの激しい競争に勝ったわけでなく、押し出された形での一軍デビューだった。藤浪とは対照的に球は暴れないし、捕手からすればリードしやすいタイプ。矢野監督好みとも言えるのだが、いくら巨人が初モノに弱いといっても、レベルというものがあるわな」
4連敗の阪神は5日から敵地で広島3連戦。光が見えない。