日ハム王柏融“逆方向”猛打賞は「大王」復活のバロメーター
台湾の4割打者が本領発揮だ。
楽天に3連敗して迎えた5日の西武戦で、日本ハム王柏融(25)が3打数3安打2打点の活躍。連敗ストップに貢献し、お立ち台では「走者をかえすことだけを考えて打席に入った」と笑顔を見せた。
台湾では2016、17年に2年連続打率4割を達成し、ついたニックネームは「大王」。昨季も打率.351と打ちまくり、台湾最強打者の触れ込みでオフに日ハム入りした。
が、開幕してからは凡打を繰り返し、この日の試合前まで打率2割と低迷していた。これには台湾のファンも失望すること甚だしく、ネットでは「本日戦犯」「攻勢終結者」(王の打席でチェンジになるという意味)など、期待の裏返しにせよ、ボロクソに叩かれていた。
ある日ハムOBは「ケガもありましたからね」と、こう続ける。
「王は開幕前、下半身の張りで別メニュー調整をしていたが、実は足の肉離れだったんですよ。開幕には間に合ったものの、調子が悪いのに無理して出続け、ヒット欲しさで悪循環に陥っていた。いまは患部の状態も多少はよくなってきたそうです。この日の3安打はいずれも、中堅から左の逆方向。台湾では31本塁打を打った年もあるが、どちらかといえばアベレージヒッター。逆方向にも打球が飛んでいるということは、スイングのキレが戻ってきたという証拠です。数字が上がってくれば余裕も出てくる。ここからがスタートですよ」
台湾の野球ファンを熱狂させたバッティングが、日本でも見られそうだ。