日本人2人目“10秒の壁”突破 サニブラウンさらなる伸びシロ
この程度で大きなニュースになる選手ではない。
2017年世界陸上男子200メートル7位のサニブラウン・ハキーム(20)が11日、大学南東地区選手権(米・アーカンソー州)の100メートル決勝で、日本歴代2位の9秒99(追い風1.8メートル)をマークして優勝。日本人が10秒の壁を破ったのは、2017年9月の日本インカレで9秒98の日本記録を出した桐生祥秀以来。同種目の20年東京五輪参加標準記録突破の第1号で初の五輪出場も見えてきた。
陸上トラック種目の代表は1国最大3人まで。男子100メートルのメダルは夢物語だが、ファイナリストなら桐生よりサニブラウンの方が期待が持てる。
桐生は身長176センチと小柄。“エンジン”に限界を感じるが、188センチのサニブラウンはストライドが大きく後半も強い。ガーナ人の父と日本人の母から生まれたハーフで、父はサッカー経験があり、母親は100メートルとハードルでインターハイに出場している。
今回のレースを見ると、体はひと回り大きくなり、太腿の筋肉はパンパン。上半身に無駄な動きが多かったフォームや課題のスタートも改善されている。