下位指名確実の米大学4年生が日本に行きたがっている
■最下位指名はたった10万円
昨年の全米ドラフト1巡目(全体8位)のカーター・スチュワート(19)がソフトバンクと契約合意したことで、早くも米国のアマ選手が日本行きに興味を示しているという。米在住のジャーナリストが言う。
「スチュワートの日本行きを知った複数の大学4年生が『日本の方が金を稼げるのか? 俺もぜひ行ってみたいよ』と言っている。彼らは下位指名が確実視されている。かつてのストラスバーグ(ナショナルズ)のような逸材ならまだしも、大学4年生は6月のドラフトで指名されなければ、独立リーグやメキシコなど海外でのプレーを強いられる。メジャー球団は彼らの足元を見て、下位で安く買い叩いているのが実情です。スチュワートが成功すれば新たな潮流が生まれるでしょう」
前回、2012年以降のドラフトで契約金に制限が設けられたことに触れた。2巡目でも後半の指名なら100万ドル(約1・1億円)に満たないケースがあり、4巡目、5巡目ともなると50万ドル(約5500万円)なら御の字。下位になるにつれ、契約金は急激に少なくなる。昨年のメジャー全体最下位(1204位)でツインズから40巡目指名を受けた外野手のタイラー・ウェブ(23)は1000ドル(約11万円)にすぎなかった。さらに入団後2~3年はマイナー暮らしが続く。給料は月額1000~2000ドル程度(約22万円=遠征中のミールマネーを除く)で、しかも支給されるのは半年間のみ。日本の育成選手(最低保障年俸240万円)以下だ。