巨人・上原監督の可能性は?“生え抜きエース”の条件クリア
巨人の上原浩治(44)が昨20日、都内のホテルで現役引退会見を開いた。
異例のシーズン途中での現役引退を決断した上原は冒頭、「本日をもちまして21年間の現役生活を終えたいと思います」と言うと言葉に詰まり、涙を流した。今季は一軍登板なし。二軍では9試合に登板し、防御率4・00だった。「今年で辞めるのは最初から決めていた。(春季キャンプからの)3カ月が僕の中で勝負と思っていた。3月、4月と練習する中で一度も一軍に上がることなく、二軍でも抑えていないという葛藤もあった。投げられる状態だけど二軍戦で通用していなかった」と理由を説明した。
メジャーリーガーを経て昨年、10年ぶりに巨人に復帰。「巨人に戻ってくることは正直、考えていなかった。そういう状況で取ってくれた鹿取さん(当時GM)、由伸(当時監督で同い年)には感謝しているし、こういう場(会見)を設けてくれた球団には感謝しています」と頭を下げた。今後については「正直、まだ何も考えてない。明日からどうしようかなという感じ」と笑った。
1999年にドラフト1位で巨人に入団。新人時代にいきなり20勝を挙げるなど主要なタイトルを独占した。10年間で通算112勝62敗33セーブを挙げ、2009年に大リーグに移籍。日米球界で先発、抑え、中継ぎと全ての役割をこなし、日本球界初となる100勝、100セーブ、100ホールドを達成した経験は、野球人として大きな武器になるだろう。