六回までノーノーが…西武今井のKO負けに“硝子のメンタル”
将来、エースと呼ばれるための試練だろう。
28日、西武の今井(21)が楽天相手に六回までノーヒットノーランの好投。しかし、好事魔多し、だ。七回、先頭打者の浅村に初ヒットを許すと、続くウィーラーに二塁打。5番の銀次を遊邪飛に打ち取ったものの、ブラッシュにまさかの逆転3ランを浴びた。
一度狂った歯車は、こうなると修正不可能。島内への初球が死球となり、さらに辰己に二塁打を打たれ、KOされた。途中までノーノーでも、終わってみれば6回3分の1、5失点だった。
今井は2016年ドラフト1位指名で作新学院から入団。同年夏の甲子園で優勝投手に輝いており、「未来のエース」と期待が高かった。
が、まだ19歳だった昨年1月に、喫煙とパチスロが発覚。球団に同年5月までの対外試合出場禁止と、処分解除までユニホーム着用を禁止された。それでも昨季はプロ初勝利を挙げるなど5勝(5敗)と活躍したが……。 ある西武OBは「今井の課題はメンタルです」と、こう続ける。
「5日の楽天戦のように好調時は完封もするが、一度崩れると止まらない。出来不出来が激しく、今季も4勝5敗と負けが先行しているのはそのためです。特に走者を出すと逆球が多くなり、ビッグイニングをつくりやすい。ブラッシュに浴びた一発も、捕手の森は外角低めを要求していたのに、内角高めにボールが行ってしまった。まだ21歳の投手でも、ボールは一級品。だからこそ、修正能力や集中力が求められる」
試合後、今井は「詰めが甘かった」と反省。まだまだ一本立ちには時間がかかりそうだ。