伊調馨は世界選手権逃すも階級変更で東京五輪に一縷の望み
62キロ級であれば不要な減量はせずに済み、万全のコンディションで臨める。57キロ級に比べれば、タックルなど技のスピードが落ちるため、もともと、ディフェンスを得意とする伊調には有利に働く。
その62キロ級のライバルとなるのは、川井友香子(21)。他でもない57キロ級で争う川井の妹で、昨年の全日本選手権に続いて今大会を制し、姉よりも先に世界選手権代表切符を勝ち取った。
姉妹揃っての東京五輪金メダルを目指しているものの、友香子は昨年の世界選手権、今年4月のアジア選手権とも銀メダル。アジア選手権では試合終了間際に逆転を許すなど、国際大会での経験不足もあって、詰めの甘さが目立つ。
限界説がささやかれる伊調に関して「何よりもレスリング好きな伊調のこと。可能性がある以上は階級変えてでも挑むはずだ」と話す関係者は少なくない。世界選手権での友香子の結果次第で、伊調が62キロ級での復活も見えてくる。