伊調馨は世界選手権逃すも階級変更で東京五輪に一縷の望み
実力に陰りが見え始めた五輪4連覇中のレスリング女王が巻き返しを狙っている。
世界選手権(9月=カザフスタン)代表選考会を兼ねた全日本選抜選手権女子57キロ級決勝でライバルの川井梨紗子(24)に敗れた伊調馨(35)。これで選考会の対戦成績は1勝1敗で、代表争いの行方は7月6日のプレーオフ(埼玉・和光市)に持ち越しとなった。
川井がプレーオフを制し、世界選手権で表彰台に上がれば、20年東京五輪代表に内定。伊調の五輪5大会連続出場は絶たれる。今年1月には、僚友の吉田沙保里(36)が引退。伊調もマットを離れるのではないかといわれるが、東京五輪出場の望みを捨てたわけではない。現状では階級を変更すれば、わずかながら可能性が出てくるからだ。
伊調はパワハラ騒動から、昨年10月の全日本女子オープンで復帰して以降、57キロ級で挑んでいる。長らく60キロ以上の階級で結果を残してきた伊調にとっては、いわば“アウェー”状態だ。伊調は、57キロ級に変えてから、減量に苦しんでいるそうで必要以上に体重を落として大会に臨んでいるという。