両リーグトップ24S 楽天・松井裕樹を復活させた「男と女」
守護神の座を奪い返した。
昨季最下位ながら、パ・リーグで2位と奮闘する楽天。好調な打撃陣が牽引するが、投手ではこの男の存在も大きい。抑えを任されている松井裕樹(23)は今季、両リーグトップの24セーブ。交流戦でもトップの8セーブを挙げた。
松井はプロ2年目の2015年から3年連続30セーブ以上を記録した。しかし、昨季は開幕から救援失敗が続き、守護神の座を剥奪されると、中継ぎ転向後も調子は上向かず、5セーブ11ホールドでシーズンを終えた。
リベンジを誓ったオフは無休で自主トレ。昨年12月からはフォームを大胆にテコ入れした。松井本人が言う。
「右膝の伸展にリリースの瞬間を合わせるという動作を繰り返しました。ボールのリリースと同時に踏み出した右足を思い切り伸ばす。常に右足を意識して体重移動を考えています。今までこういう試みはやっていなかったけど、もう一段階しっかり(前足に)体重を乗せていこうと。12月に(自主トレで)キャッチボールしているとき、(トレーナーの)星(洋介)さんが『こう使ってみたら?』とポロッと言ったのを取り入れてみたんです。そうしたら、スムーズにリラックスした状態でパワーのあるボールを投げられたんです」