原監督は激怒 プロ最短KOを喫した巨人・菅野の孤独な闘い
「先頭打者に本塁打。それで四球、四球。リズムもへったくれもあったもんじゃない。みんなで積み上げて優勝戦に持ち込んだのに、一人の選手だけに任せるわけにはいかない」
試合後、巨人の原監督が怒りをにじませたのは、エースの背信投球についてである。
23日のソフトバンク戦。勝ったチームが優勝という大一番に先発した菅野智之(29)が、福田に先頭打者本塁打を浴びるなど、いきなり4失点。二回に9番打者の投手・和田に四球を与えたところでマウンドから降ろされた。1回3分の0を投げて43球。3安打3四球4失点でプロ最短KOとなった。
原監督は前日の試合に勝利した後、「明日は甲子園決勝の心境で戦おう。選手、チームの技、力の見せどころ」と語っていたが、そんな大事な「決勝」のマウンドを託されたエースが大炎上。「見ての通り。チームメート、ファンに申し訳ない」とうなだれるしかなかった。
菅野は先月15日の阪神戦で10失点を喫し、同21日に腰の違和感のため、登録抹消。復帰後は2連勝していた。前回登板の日本ハム戦は7回6安打3失点で7勝目(3敗)。この時、宮本投手総合コーチは「『エース復活』でいいんじゃないですか」と手放しの喜びようだった。