著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神・近本の“球宴サイクル安打”に感じる恥ずかしさ

公開日: 更新日:

 今年のオールスター第2戦で、阪神のルーキー・近本光司が記録したサイクルヒットには、一部で疑問の声が上がっていた。

 問題とされたのは近本が第5打席で放ったスリーベースヒット。これがパ・リーグ守備陣の不自然な打球処理によって演出された記録、つまり茶番だ、不正だ、と指摘されていたわけだ。

 しかし、その声がマスメディアを通して大きな議論に発展することはなく、結局はネット上での小さな異論噴出程度に収まり、現在の球界は何事もなかったかのようにペナントレース後半戦を消化している。オールスターという非公式戦で記録されたことだから、そんなに目くじらを立てなくてもいいだろうとの考えもあるのだろう。

 実際、あのオールスターの試合現場で、テレビ中継の解説者を務めていた古田敦也氏、前田智徳氏、川上憲伸氏といった3人のOBも、近本のサイクルヒットが達成された時、極端に口数が少なくなり、あまり多くを語らなかった。

 1992年のオールスターで史上初のサイクルヒットを達成した古田氏の胸には、恐らく複雑な思いが去来していただろうが、それでも彼は言葉少なに近本を祝福。辛うじて前田氏が「今はこういうオールスターなんですね」という意味深な言葉を口にする程度に終わった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走