著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

7勝も防御率低迷 巨人菅野の異変と過去の短命エースの足跡

公開日: 更新日:

 巨人のエース・菅野智之が不振にあえいでいる。といっても、ここまで7勝を挙げており、最多勝争いに食い込んでいるわけだから勝ち運にはまだ見放されていないようだが、防御率4.39は確かに菅野らしくない。

 とりわけ巨人の交流戦優勝がかかった最後のソフトバンク戦に先発した菅野は、1回3分の0で4失点KOという散々な出来だった。いったん打たれだすと大炎上してしまうところは去年までには見られなかった姿だ。

 その不振の要因としては、5月21日に一時的に登録抹消されたときに話題になった「腰の違和感」が挙げられる。その他、昨年までの投球過多による蓄積疲労を指摘する声もあるが、いずれにせよ、去年まで無双を誇っていた球界屈指の投手の異変だけに、体のどこかが悪いのだろうと推測してしまうのは当然のことだ。今のところ、巨人首脳陣は菅野の重症説を認めていないが、なんらかのメディカルチェックは必要かもしれない。

 そもそも球史を振り返ると、菅野のような前年まで圧倒的な成績を残していた大エースが、あるときを境に長期的な不振に陥ったケースは少なくない。古くは昭和終盤から平成初期にかけて大活躍した近鉄のトレンディーエース・阿波野秀幸、さらに1990年代に中日・山本昌と並んでセを代表する左腕として活躍した同じ中日の今中慎二、またジョニーの愛称で人気者だったロッテのエース・黒木知宏もそうだった。彼らに共通しているのは、全盛期の活躍から加齢につれ徐々に衰えていったのではなく、あるときを境にピタッと勝てなくなったこと。そして、その要因やきっかけに少なからず故障が関係していることだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    六代目山口組・高山若頭の相談役人事の裏側を読む

  2. 2

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  3. 3

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  1. 6

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード

  2. 7

    “路チュー報道”STARTO福田淳社長がフジ新取締役候補というブラックジョーク…堂本光一も痛烈批判

  3. 8

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

  5. 10

    ダウンタウン浜田雅功“復帰胎動”でまたも「別人疑惑」噴出か…中居正広氏「病後復帰」では陰謀論がワンサカ