G連敗6で止めるも…メルセデスの深刻な“六回ガス欠症候群”
また、六回だった。
湿っていた打線が9得点と爆発し、巨人が連敗を6で止めた7日の中日戦。試合後の原監督は「久しぶりに勝ったという気がするね」とご満悦だったが、問題の投手陣に目を移せば、舌打ちのひとつでもしたい心境ではないか。
五回まで1死球のみの無安打投球だった先発の助っ人左腕・メルセデス(25)が突然、崩れた。六回、先頭打者に内野安打で出塁されると、続く代打の藤井にも安打を許して無死一、三塁のピンチを招く。平田の犠飛で1点を失い、大島には死球を与えて、1死一、二塁となおもピンチを広げた。アルモンテを三振に打ち取って派手なガッツポーズを見せたものの、4番のビシエドを打席に迎えて、原監督に降板を告げられた。まだ4点をリードしていたが、巨人ベンチはメルセデスに試合を預ける気にはならなかったわけだ。
「いいピッチングをしてくれてはいるけど、代え時が難しいね」
とは、原監督である。
「前回登板の広島戦(1日)は七回に3点を奪われ、逆転負け。試合序盤まで好投していても、急に球威がなくなり、制球を乱すということを繰り返していますからね。この日で7勝目(6敗)を挙げたとはいえ、メルセデスが先発する日は突然の変調に備え、肩をつくるリリーフ陣でブルペンは大忙しだといいます。宮本(投手総合)コーチは菅野、山口、桜井とこのメルセデスを『4人を軸に四輪駆動』なんて言っていますが、先発4本柱のひとりがこれでは、原監督も不安が先に立ちますよ」(巨人OB)