大船渡・佐々木U18日本代表内定か W杯の球数制限も追い風
この高野連関係者によれば、昨年のU18アジア選手権から導入された球数制限も、佐々木には“追い風”になるという。
投手の最大の球数は105球。これに達した場合は4日間の休息が義務付けられる。50球に達した場合は中1日、空けなければならない。そして球数にかかわらず、3日続けて登板した場合、翌日の4連投は認められなくなった。
佐々木は岩手大会4回戦の盛岡四戦で最速160キロをマーク。ひとりで194球を投げ抜いたが、そういった“酷使”の心配はないというのだ。
「日本代表にはドクターも同行、選手の体調を管理する体制を取るそうです。選手起用に関してはドクターの意見に従うことも確認済み」とは前出の高野連関係者だ。
■地方大会の比ではない重圧
とはいえ、佐々木が日本代表のユニホームを着て、実際に韓国で投げるとなると、それはそれで波紋も生じる。
甲子園切符のかかった大一番だからこそ故障の可能性が高かったとすれば、日の丸を背負って国際大会に登板する際のプレッシャーは地方大会の比ではない。それだけ力も入るだろうし、故障のリスクは岩手大会以上に高まるのではないか。
さらにエースが登板せずに涙をのんだ大船渡ナインは、佐々木が日の丸を背負って力投する姿を見て複雑な心境にならないか。佐々木がジャパンのユニホームを着ることが正式決定したとしても、すんなりと、めでたし、めでたしとはいきそうもない。本人も含めてさまざまな問題が生じそうなのだ。