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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

開幕前に選手は課題を問われ「ディテール」と答えるのか?

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 キックとパスを織り交ぜ、防御をこちらの意図したように動かして、攻め落とすスペースをつくり出そうというのだ。

 これがうまくハマればフィジー、トンガ、アメリカに3連勝したようにトライを積み重ねられる。

 しかし、ではW杯ベスト8進出の関門となるアイルランド、スコットランドに通用するかといえば、それは未知数だ。

 6日の南アフリカ戦がそうだったようにジェイミー流は、福岡堅樹のような細かいスキルを発揮できる選手を1人(前半4分に)欠くと歯車が狂う。

 チームづくりの最初に強豪国に〈こうやって勝つ〉と明確なプランを立て、そこから逆算して選手を鍛えるのではなく、自分が思い描く理想のラグビーに合う、大きくて強くて速い選手たちを集めてスタートしたために細かい部分が、まだ詰め切れていないのだ。

 選手たちが、W杯本番に向けた課題を問われて「ディテール」(細かい部分)と答えるのも、それが理由だろう。

 W杯イヤーの今年、6日に南アと対戦するまで本物の強豪と対戦しなかった点も、本番に向けた不安のタネだ。

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