開幕前に選手は課題を問われ「ディテール」と答えるのか?
キックとパスを織り交ぜ、防御をこちらの意図したように動かして、攻め落とすスペースをつくり出そうというのだ。
これがうまくハマればフィジー、トンガ、アメリカに3連勝したようにトライを積み重ねられる。
しかし、ではW杯ベスト8進出の関門となるアイルランド、スコットランドに通用するかといえば、それは未知数だ。
6日の南アフリカ戦がそうだったようにジェイミー流は、福岡堅樹のような細かいスキルを発揮できる選手を1人(前半4分に)欠くと歯車が狂う。
チームづくりの最初に強豪国に〈こうやって勝つ〉と明確なプランを立て、そこから逆算して選手を鍛えるのではなく、自分が思い描く理想のラグビーに合う、大きくて強くて速い選手たちを集めてスタートしたために細かい部分が、まだ詰め切れていないのだ。
選手たちが、W杯本番に向けた課題を問われて「ディテール」(細かい部分)と答えるのも、それが理由だろう。
W杯イヤーの今年、6日に南アと対戦するまで本物の強豪と対戦しなかった点も、本番に向けた不安のタネだ。