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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

「沢村さんの名前に傷をつける」とは2人に失礼すぎないか

公開日: 更新日:

 本来、投手成績とは対戦チームやリーグ環境があってこそのものだから今季の山口と有原の成績は過去の投手と比較するものではなく、その年の全投手の中で相対的に評価されるべきだろう。その意味では2人とも今季の年間最優秀投手を争う存在であり、沢村賞の選考を務める往年の大エースたちが沢村賞を受賞したときと変わらない。

 堀内委員長をはじめ、選考委員の皆さまは、山口と有原のことを自分より下のレベルの投手だと決めつけているようだが、そこに一切の疑念も湧かなかったのか。今季ナンバーワン投手が「15勝で0~1完投」だったことと、数十年前のナンバーワン投手が「25勝で20完投」だったことを比較したとき、普通はまず野球の違いを想起するだろう。すぐに投手のレベルの上下を持ち出すのは安直ではないか。

 かつては沢村賞の他に最優秀投手というタイトルもあり、だから総合的かつ相対的な評価における投手表彰はそこで担保されていた。そういう時代であれば、沢村賞は「先発完投型の本格派投手のみ」という、ある種の偏向基準で表彰しても有意義だったかもしれない。

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