22節にわたり首位死守も…FC東京はなぜ初優勝を逃したのか
移動の繰り返しに「切り替えるのが難しかった」と長谷川監督は振り返ったが、4勝2分け2敗で乗り切って「勝てない試合もあったが、内容は悪くなかった」と手応えも口にした。
■節目はアウェー8連戦の後に
そして9試合ぶりにホームに戻った第32節の湘南戦である。この試合が、結果的にFC東京のターニングポイントとなった。
6連敗中の湘南は、J1参入プレーオフ圏内の16位に低迷しているだけに残留に向け、なりふり構わずに必死だ。
試合は前半36分、左サイドを崩されて先制されてしまう。湘南は得意とする豊富な運動量でFC東京を上回り、積極的に攻め入ってセカンドボールを拾っては攻勢に出る。
0-1のまま突入したアディショナルタイムは4分だった。そして後半49分、こぼれ球をDF森重真人がミドルで狙う。「(ゴールの)枠に飛ばすことだけを考えた」という森重のボレーは、右ポストを叩いてからゴールに吸い込まれていった。