22節にわたり首位死守も…FC東京はなぜ初優勝を逃したのか
それはいくつかあるが、長谷川監督がいつも嘆いたのは「決められるときに決めきれない」決定力不足だ。ディエゴ・オリベイラが14ゴール、永井謙佑は9ゴールとFWはそれなりの結果を出したが、主だった得点源が2人では厳しい。
シーズン中に元韓国代表のFWチャン・ヒョンスが抜け、その穴はFW渡辺剛がしっかりと埋めてくれたが、序盤のチームを牽引したMF久保建英のマジョルカ移籍も痛かった。神戸からMF三田啓貴を獲得したとはいえ、主戦場を馴染みのあるスペインに戻した18歳MFの抜けたピースを埋める存在にはなれなかった。
それでも長期にわたって優勝争いを演じられたのは、横浜FMや鹿島、川崎Fが主力選手の負傷に苦しんだのに対し、FC東京は主軸のほとんどが健在だったからだ。勝ち点64にしても、2位という成績にしても、クラブの過去最高でもある。
続投の決定している長谷川監督のもと、来季こそJ1の頂点を目指してもらいたい。