超高速Vでも…青学・原監督「箱根駅伝お先真っ暗」の理由
例年以上に選手の足元に注目が集まった。
青学大の2年ぶり5度目の総合優勝で幕を閉じた第96回箱根駅伝。2日の往路を新記録の5時間21分16秒で制した青学大は、昨3日の復路でも他校を圧倒した。往復で大会記録を一気に6分以上も更新する10時間45分23秒での完全優勝である。
「3分2秒差の2位に終わった東海大も大会新記録。全10区のうち、実に7区間で区間新が誕生した。11年ぶりに区間記録を更新した2区の相沢(東洋大)は、箱根駅伝100年の歴史で初となる『5分台(1時間5分57秒)』をマーク。3区のビンセント(ケニア=東京国際大)の59分25秒はハーフマラソンの世界歴代5位に相当するタイムです。区間新を叩き出した選手が13人も出て、そのほとんどがナイキ社製の厚底シューズを履いていたため、関係者の間では『履くドーピング』なんて声まで出ました」(大会関係者)
実際、今大会でのナイキの厚底シューズの着用率は80%超。昨年大会から倍増した。アディダス社とスポンサー契約を結んでいる青学大も今回は全選手がナイキのシューズを履き、2年ぶり5度目の総合優勝を果たしたのだ。マラソンなどの陸上長距離界を席巻するナイキの厚底シューズは、簡単に言えば、ソールに埋め込まれたカーボンプレートが高いクッション性と反発力を生み、それが推進力につながるといわれる。関係者が「履くドーピング」とこぼすゆえんだが、それほどまでに効果はあるのか。