超高速Vでも…青学・原監督「箱根駅伝お先真っ暗」の理由
「これまで<選手たちの引き出せていなかった機能>を引き出してくれました」とは、準優勝の東海大・両角監督である。
「(疲労する)後半になっても、足を回しているだけで<前に動いていく感覚>があります。今大会は、レース後半に極端にヘロヘロになる選手も少なく、自分自身も(実際に履いて走ると)疲れているのに膝を動かすだけで<前に進んでいく>感じです」(両角監督)
青学大・原監督は厚底シューズの効能について聞かれて「(区間新続出も)走っているのは選手のハートと足です。それ以上はノーコメント」とアディダス社に配慮する場面もあったが、言うまでもなく厚底シューズだけが、青学大に優勝をもたらしたわけではない。
「下級生の造反がチームを引き締めた」と陸上関係者がこう続ける。
「3月に3人の次期4年生が強化プランについていけないと辞め、さらに寮の規則を破ることが多かった4年生に対して、下級生たちが『規律が乱れる。一緒にトレーニングできない。辞めてもらいたい』と鈴木主将に直談判。退部させることでチーム全体が<箱根駅伝で優勝する>という目的意識でビシッと固まり、選手たちのパフォーマンスも上がっていった」