スポーツの社会貢献を阻む日本の旧態依然なアマチュア体質
■コーチをにらむたびに100ドル
ナダルとフェデラーが2人で25万豪ドル(約1850万円)はともかく、女子の4強に入ったハレプはコーチをにらむたびに100ドルと約束、準決勝まで100回にらんだと自己申告して1万ドル寄付した。
驚いたのはアレキサンダー・ズベレフだ。期待されながら4大大会で結果を出せなかった22歳は、「1勝ごと1万ドル、優勝したら賞金を全額寄付する」と発言した。優勝賞金は約3億1000万円だ。初のベスト4に進出したコート上で、寄付の詳細を確認するインタビュアーのマッケンローへの答えに会場は涙を流した。
「ぼくにも大金です。でも、お金は銀行に置いておくものじゃない、世の中を変え、良いことをするために使うものだと親に教えられてきました」
ズベレフは準決勝で敗れたが、セカンドサーブを時速210キロで叩く“ダブルファースト”で戦う姿に割れんばかりの拍手が寄せられた。キリオスは大会最高の150本(単複)のエースを決め、大会の寄付金総額は581万8861豪ドル(約4億3000万円)だった。