タイサッカー界にニッポンムーブメント 日本人監督対決も
間違いなく知らないだろうとは思ったが「東京ヴェルディが心のクラブだ」と一応答えてみたらさあ~大変。「今は2部だけど一時代を築いた古豪だな」というリプライに全身が痺れた。極東国の蹴球事情までも抑えているあたり、さすがはフットボールの母国出身者だなと感心する。
■両チームのコーチも日本人
そしてこの日、私の気持ちをここへと向かわせたのが、開幕カードのサムットプラカーンシティFC(以下、サムットプラカーン)―チェンライ・ユナイテッド(以下、チェンライU)戦の日本人監督対決だ。
サムットプラカーンは2016年Jリーグ最優秀監督賞ホルダーである石井正忠(元鹿島アントラーズ監督)、チェンライUはタイ歴が長く地元サッカーに精通した滝雅美(元タイ・ホンダFC監督)、今季ふたりの日本人指導者が就任したことで実現した。
試合前、視察に訪れた西野朗・タイ代表監督と石井監督の談笑する光景を目にして一瞬、ここがタイであることを忘れてしまう程の錯覚を覚えた。 やっぱりここへ来て良かったんだ、と感じた瞬間、日本人ジャーナリスト冥利に尽きる思いがわいた。