シャラポワが引退表明 テニス元女王は“第2の人生”も超多忙
テニス界の妖精が、ついにラケットを置く。
元世界女王のマリア・シャラポワ(32=ロシア)が26日(日本時間27日)発売の米誌のエッセーで「テニスに私はさよならを言います」とつづり、現役引退を表明した。
2004年に17歳でウィンブルドンを制すると、05年には世界ランク1位に。12年の全仏Vでキャリアグランドスラム(4大大会制覇)を達成した。
16年1月にドーピング違反で資格停止処分を受け、翌年に復帰してからは右肩などの負傷に悩まされた。親交があったNBAレジェンドのコービー・ブライアント氏の事故死も引退の引き金になったそうで、ニューヨーク・タイムズ紙の取材に「(コービーが)人生で大事なものを気付かせてくれた」と話した。
シャラポワが言う「大事なもの」のひとつは、セカンドキャリアとみられる。今後は現役時代から手掛けてきたビジネスを本格的に展開するからだ。
シャラポワはツアーを転戦する傍ら、自身の名をもじったスイーツを販売したり、レディースのファッションブランドを立ち上げるなど、実業家としても手腕を発揮。16年にペナルティーを科された際には、社会人を対象にした受講料約750万円と高額なハーバードビジネススクールに通って、経営のノウハウを習得した。米経済誌「フォーブス」によれば、15年の収入は約33億円(賞金含む)で、当時の女性アスリートとしては世界最高だったという。
ビジネスに専念できる今後は経営者の他、世界的な知名度を生かして自社製品を売り込むセールスウーマンに加え、抜群の美貌とスタイルを武器に自社のアパレルブランドの宣伝を兼ねてファッションモデルまでこなす計画があるという。かつての妖精には、多忙な日々が待っている。