著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

マエケンに秋山や平野も…メジャー「トレード太り」の実情

公開日: 更新日:

■無理筋を強引に

 大物選手は「トレード太り」するスケールも大きくなる。サイ・ヤング賞2回の大投手クルーバーは契約書に「トレードされた場合は、2020年と21年の契約延長オプションの選択権が球団から選手側に移る」という項目を入れていたため、昨年12月にインディアンスからレンジャーズに移った際、結果的に総額3500万ドル(約38・5億円)の2年契約をゲットした。

「トレード太り」の決定版は、契約にノートレード条項がある大物選手の場合だ。このケースでは事前にトレードを持ち掛けてきた球団のGMが選手の代理人に連絡を取って「移籍後に複数年の契約延長をする」という密約を交わし、選手にノートレード条項を破棄させて交渉成立となる。無理筋のトレードを強引にやることになるため、鼻の先にぶら下げるニンジンは特大でなければいけない。

 2006年1月にランディ・ジョンソンがDバックスからヤンキースに電撃トレードされた時は、ヤンキースが42歳のジョンソンに総額3200万ドル(約35億円)の2年契約を結ぶことで話がまとまった。一昨年11月にゴールドシュミットがDバックスからカージナルスにトレードされた時も、彼の代理人とカージナルスのGMの間で移籍後に新たに5年1億3000万ドル(約143億円)の大型契約を交わすことで話がついた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動