視聴率苦戦の無観客大相撲…プロ野球も対岸の火事にあらず
「やっぱりお客さんがいてナンボだよね」
好角家には、こんな声が少なくない。
新型コロナウイルス感染拡大のため、無観客で行われている大相撲春場所(大阪)。ファンは会場で観戦できないため、テレビやネット中継で楽しむしかない。さぞかし視聴率は好調かと思いきや、NHK関係者によると「9日目までの数字では、昨年の春場所を下回る日が少なくない。全体的に2ポイントほど数字を落としている」というのだ。
初日こそ15・1%(17時~60分間)をマークし、前年を0・3ポイント上回ったが、14日の7日目は前年を0・9ポイント下回る15・6%だった(数字は関東地区、ビデオリサーチ調べ)。
コロナ騒動により、ニュース番組の視聴率は総じて好調という。ニュースに視聴者が流れているにせよ、いつもなら幕内以上の取組ともなると、場内は歓声やヤジに包まれ、ときに座布団が飛び、アノ有名人が升席に座っている、なんてことも含めて話題になる。大相撲の視聴率低迷は、スポーツ興行には観客が欠かせないことを証明しているといえる。