朝乃山は2敗キープ 大関とりの“最低ライン”は条件付き11勝
師匠の高砂親方(元大関朝潮)が中継席で見守る中、何とか2敗をキープした。
大関とりを狙う朝乃山(26)は16日、正代に勝利。得意の右四つの体勢をなかなかつくれずに苦戦したものの、右を差して寄り切った。これで7勝2敗。ここ2場所で21勝しているので、3場所33勝の大関昇進基準まで残り5勝だ。
残る6日間で5勝1敗は楽な数字ではない。しかも、関脇という番付上、上位戦は後半に集中している。白鵬、鶴竜の両横綱に、大関の貴景勝とも当たっていない。「まだ1敗できる」というより、「彼ら相手に1敗しかできない」と考えれば、一見、ハードルは高いように見える。
ある親方は「番付を見ればそうだが……」と、こう続ける。
「全勝の白鵬はともかく、他の2人はそこまで高い壁ではない。序盤で2敗した鶴竜は尻上がりに良くなってきているが、相撲にムラっ気があるのでどこまで好調が続くか。貴景勝は昨年の大胸筋のケガが響いているのかもしれない。ケガで稽古量が減ったからか、全体的に太った印象です。今場所は相手を押し切れず、逆に押し負けるケースが多い。朝乃山なら突き押しをこらえて、得意の四つ相撲に持ち込めるでしょうね」