崖っぷち陽岱鋼…一軍昇格も巨人での“ラストチャンス”濃厚
巨人の陽岱鋼(33)が21日から一軍に昇格する。
元木ヘッドコーチはキャンプ前に「大ベテランだけど、『そろそろ危ないな』っていうのは肌で感じるもの。のんびりできないことは本人も分かっているんじゃないの?」と名前を出して危機感をあおっていた。だが、2月のオープン戦4試合で9タコと結果を残せず、二軍落ちしていた。その元木ヘッドが前日の二軍戦を視察。状態の良さを確認し、昇格を決めた。
左翼のレギュラーは未確定。現時点では亀井が有力だが、37歳のベテランに一年を通じて頼り切るのは避けたいところ。そこで陽だ。ファームでは一塁の練習に重点を置いている。本職の外野とともに、中島の対抗馬として一塁での出場も視野に入れる。それでも「これがラストチャンスかもしれない」と、さる球界関係者がこう言った。
「FAで入り、5年契約の4年目。契約はあと2年あるが、最終年は球団に選択権があるともっぱらです。そうなると、陽にとっては今年が最終年も同然。ただでさえ、レギュラーでない陽の年俸が3億円と高額なことで、チーム内での風当たりは強い。この機会を生かせなければ、ジ・エンドです。本人は台湾代表として東京五輪に『出たい』と言っているが、6月に延期となった最終予選に出場することには『シーズン中なので』と慎重。巨人での戦いを優先させたいのが理由だが、もし原監督の構想から外れた場合、緊急参戦の可能性が出てくる。球団は五輪に全面協力する方針。止められることはないでしょう」