朝乃山の大関昇進を後押ししたカド番大関・貴景勝の“惨状”
「自分の中ではないと思っていました」
一夜明け会見でこう話したのが、大関昇進が確実となった朝乃山(26)だ。3月場所14日目に鶴竜に敗れて4敗目。この時点で大関昇進基準の「三役で3場所33勝」には届かず、昇進を「ない」と思ったのも無理はない。
基準に満たない昇進に賛否の声はあるが、大関貴景勝(23)の“惨状”も判断材料になったはずだ。
貴景勝は今場所7勝8敗。突出したパワーが持ち味にもかかわらず、押し負ける相撲が目立った。
「貴景勝のような短躯肥満タイプは、下半身の力を上半身にいかに伝えて押していくかが重要になる。もしかしたら、足をケガしているのかもしれない。8日目の北勝富士戦では、取組後に左ヒザをかばうように歩いていたのが気がかり。カド番を迎える5月場所も心配だね」(ある親方)
貴景勝は両ヒザにバクダンを抱えている。もし、今場所後の朝乃山の昇進を見送った場合、両者の成績次第では7月場所は大関ゼロの可能性もあった。