全国制覇の西日本強豪校 監督による部員への暴力隠蔽疑惑
島根の名門・開星野球部で、前監督による部費などの私的流用と体罰が発覚した。学校と保護者による内部調査によって不祥事が明らかになったわけだが、この一件をきっかけに背筋が凍りつく野球部の監督は全国に何人もいるはずだ。
2000年以降に全国制覇を果たしている西日本の強豪校のベテランX監督も、そのひとりではないか。複数の関係者を取材すると、部員への体罰、部内暴力の隠蔽疑惑が浮上した。
■「すぐユニホームを脱げ!」
「X監督のパワハラに何人もの部員が傷ついている」と、その高校の事情に詳しい関係者が声を潜めてこう言う。
「数年前の関東遠征で行われた練習試合でのことです。安打を捕球した左翼手が判断に迷い、中途半端な形で中継に返球した。するとX監督は激高してその選手をベンチに下げ、『今すぐユニホームを脱げ! おまえなんかいらない!』と大声で怒鳴りつけ、ジャージーに着替えさせた揚げ句、グラウンド外に追い出した。普段から部員がミスをしようものなら至近距離から『言い訳できるなら言ってみろ!』と鼓膜が破れそうなほど大声で怒鳴りつける。自分はこういう意図がありましたと監督に意見した部員が、引退するまで試合に出してもらえずに干されたことがある。部員たちはそういったことを知っているだけに監督に自分の意見すら言えず、萎縮しきっています」