五輪延期の追加経費問題 嘘つきは安倍首相とIOCどっちだ?
確かに16日の会議後、組織委員会の森喜朗会長も、「(延期経費は)どれぐらいの負担があるのか。IOCも、ともに考えていただかなければいけない部分もある。まだ話し合いを始めたばかり」と、IOCに負担を求める考えを示していた。
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏が「IOCに先手を打たれた」と言ってこう続ける。
「五輪の延期は、夏・冬通じて史上初めて。それに伴う多額の追加経費負担はIOCの財政を圧迫する。バッハ会長は先週、ドイツ紙のインタビューで、延期の費用は数億ドルを負担する覚悟があると語っていた。公式サイトの見解はその考えに沿ったもの。日本側が延期経費を負担することで同意したという見解は、先月の電話会談で安倍首相の方から1年延期をIOCに提案したからだという理屈でしょう。あくまで日本側から言い出したことであり、しかも、会議後に安倍首相は、『人類が新型コロナウイルス感染症に打ち勝った証しとして、完全な形で東京オリンピック・パラリンピックを開催するためにバッハ会長と連携していく。日本は開催国としての責任を果たしていく』と力強く語っていましたからね。IOCは今回の見解表明で経費負担問題の先手を打ち、あとは日本側で考えなさいということでしょう」