緊急事態下で五輪追加経費IOCと合意 安倍首相に非難の嵐
2021年7月に開催が延期された東京五輪の追加経費について、IOC(国際オリンピック委員会)が20日、<安倍晋三首相が、2020年大会の契約に基づき、日本が引き続き負担することで合意した>と明らかにしたことに対し、怒りの声が続出している。
追加経費は約3000億円と見積もられており、IOCはこれまで追加経費の負担についての明言は避けてきたが、ここにきて日本側に負担を強いる姿勢を鮮明にしたわけだ。
しかし、今の日本は世界各国と同様、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために「緊急事態」の状態にある。
ネット上では、<医療崩壊が懸念される全国の医療現場に供給する物資、自粛要請で厳しい経営を迫られている中小企業や従業員への休業補償など、政府がすぐにカネを出すべきところはいくらでもあるだろう><来夏に終息しているかも分からず、開催される見通しも不透明な五輪のためになぜ、今、安倍首相は3000億円もの追加負担を認めるのか理解に苦しむ>などと、非難ごうごうだ。
共同通信は<ある都幹部は「なぜ首相が同意してしまったのか分からない」と困惑し、情報収集を急いだ>と報じ、橋本聖子五輪相も同日、閣議後に行った定例会見で「どう翻訳されたかわからないが、驚いた」と話し、「(政府として)合意した事実はない」と否定したが、まさか安倍首相の独断だったのか。