今季J開催は非現実的…コロナ重症化リスクを専門家が警鐘
■激しい運動の後は免疫力が低下
アスリートのリスクはそれだけではない。
「適度な運動ならば免疫力が上がりますが、実は激しい息切れを伴う運動をすると、その3時間後くらいから数日の間、免疫力が下がります。喉の乾燥から発生する粘膜の障害が原因だと思われるのですが、この状態だと感染症に対して丸腰状態になってしまう。スポーツ選手が風邪をひきやすいのはこのせいです」(前出の田中医師)
高強度かつ“密”の競技は、サッカー、バスケ、ハンドボールの他にボクシングやレスリングといった格闘競技など枚挙にいとまがない。選手たちは一般人よりも高いリスクにさらされている。
また、試合には移動がつきものだ。国内のPCR検査数は他国と比べ、異常なほど少ないことから、症状の出ていない感染者は実際の発表数よりはるかに多いであろうことは専門家も指摘していることだ。公の数字が少なくなったからと開幕を急いでは、各地方にウイルスをばらまいてしまう恐れがある。