「このままのメンバーで…」主将高見が訴えたチームの総意
■「温情は勝利への道の落とし穴」
ただ、監督は勝敗の責任を負い、勝負に徹さなければいけない立場。メンバーを入れ替えることで、バルセロナ五輪の銅メダルという結果が違った形になったかどうかは分からないが、本調子ではない選手をメンバーに入れたことは本来の日本代表の編成としてはあるべき姿ではなかった。私はバルセロナ以降、「温情は勝利への道の落とし穴」という言葉を監督としての心得とした。非情に徹しきれなかった自分の弱さに対して、自戒の意味を込めている。 =つづく