「野球好きのお母さんを増やしたい」という思いが芽生えた
■10年後、20年後
僕は改めて「将来の野球界のためにも、野球人口を増やさなくてはいけない」と思いました。重要なのは、いかにお母さんたちに野球を好きになってもらえるかです。子供が生まれたとき、最初にサッカーボールではなく、野球のボールを与えるようになってもらえるか――。
必要なのは女子が野球を続けられる環境です。確かに女子プロ野球はありますが、経営は非常に厳しい。だからこそ12球団には「女子チーム」をつくってほしい。プロ化はせずとも、12球団の本拠地でプロと同じユニホームで試合をできる機会をつくるだけでもいいんです。
会社で働きながら、学校に通いながら、たまに試合に出る。そうして育った女の子が将来お母さんになったとき、子供には最初に野球のボールを与えるのではないでしょうか。
どの球団も少年野球のチームをもち、指導をしていますが、それはすでに野球を始めている子が対象。野球人口の増加という意味では、もっと前の段階から動く必要があるんです。
それこそ10年、20年、もっと時間のかかるプランですが、今年レディースチームを発足させた西武のように、すでに取り組んでいる球団もある。将来の野球界のため、僕も微力ですが尽力するつもりです。ご愛読、ありがとうございました。(おわり)