NHK杯SPで最下位発進も "キム・ヨナ後継者"に鋼のメンタル
フィギュアスケートGPシリーズNHK杯(大阪)は27日、女子ショートプログラム(SP)を行い、海外から唯一、出場した劉永(ユ・ヨン=16・韓国)が55.56点で最下位。2010年バンクーバー五輪金メダルの金妍児(キム・ヨナ)の後継者は、冒頭のジャンプで着氷に失敗し、続く3回転ルッツでの転倒も響いてスコアを伸ばせなかった。
今季初の国際大会でミスを連発したが、シニアに転向した昨季は、3回転ジャンプを武器にGPシリーズ初戦のカナダ杯で3位に入る鮮烈デビュー。中国杯で4位、そして四大陸選手権2位と結果を残してロシア勢や紀平と並んで一躍、2022年北京五輪のメダル候補に浮上した。
韓国スケート界ではキム・ヨナ以来の逸材と注目が集まるユ・ヨン。スケーティングやジャンプの精度など何かと比較されるものの、メンタルの強さは本家をもしのぐ。
幼少期は父親の仕事の関係から、シンガポールとインドネシアで暮らし、現地でスケートの手ほどきを受けた。本格的な指導者がいなかったため、スケートを始めた当初は、キム・ヨナが滑る映像を食い入るように見て基本技術をマスターした。