フィギュアの素朴な疑問 日本のカップル競技なぜマイナー
女子のシングルは紀平梨花(17)、男子シングルは宇野昌磨(22)の優勝で幕を閉じた全日本フィギュア選手権。ファンの大歓声を浴びた2人とは対照的に、ひっそりと表彰台に上がったのがカップル競技ペアの三浦璃来(18)、木原龍一(27)組だ。何しろ今回も、前年に続いてペアに出場したのは1組だけ。戦いなくして“金メダル”である。
五輪、世界選手権で多くの日本人メダリストが誕生しているシングルに比べ、カップル競技がメダルを獲得したのは2012年世界選手権ペアでの銅のみ。昨年の平昌五輪でもペアは22組中21位、アイスダンスは24組中15位に終わった。
シングルでは常勝国の日本が、どうしてカップル競技では全く勝てないのか。長野五輪アイスダンス日本代表の河合彩氏(44)がこう言う。
「まず、競技人口が非常に少ないからです。全日本選手権の表彰台が埋まらないことも珍しくありません。シングルは層が厚くてメダルが当たり前に感じるかもしれませんが、メダルを取るのはものすごく大変です。それを(カップル競技の)今の競技人口で、というのは非現実的です」