原監督に直談判「それなら誰が…」クローザー候補聞かれた
早急に手を打たないといけないが、これは投手コーチの仕事の領域だ。春のキャンプから川口コーチに繰り返し、こう頼み続けた。
「終盤3イニングを任せる投手を早く決めてあげましょう。そうしないと、みんな調整が難しいし、川口さんが決断しないと選手は働けませんよ」
■決まらない「勝利の方程式」に業を煮やして…
川口コーチは「おまえ、うるさいな。そのうち決めるよ」とは言うものの、なかなか決断できない。そんな頃、原辰徳監督と話す機会があった。こうなったら直談判するしかない。私は腹を決めた。
「終盤を任せる投手を早く決めて役割を与えてあげた方がいいと思います。捕手の立場としても、七、八、九回の投手が決まれば、ゲームのプランが立てやすいし、配球の組み立てにも関わってきます」
原監督はうなずきながら私にこう言った。
「それなら、おまえは誰がいいと思う?」
「僕は西村(健太朗)しかいないと思います」