2020日本S痛恨の“配球ミス” 菅野&大城と巨人ベンチに疑問
この打席は外角中心の配球が基本。2ボールからの3球目の優先順位は、外角ツーシーム、外角直球。あるいは外角からのカーブ、スライダー、カットボールだ。球威があれば内角直球でもいい。内角への甘い変化球だけは絶対にダメな場面だ。
ロッテとのCSで無安打に終わっていた栗原に対し、あまり重きを置いていなかったのだろう。1年間セ・リーグで敵なしだった菅野は「自分の球を投げていれば大丈夫」と過信し、ボール先行で困っていた大城も「スライダーやカットボールをインコースに投げておけば打ち取れる」と菅野にとって優先順位の高い球種を選択したように映った。ここは巨人ベンチが指示を出さないといけない大事な場面。全て選手任せにしていなかったか。経験の浅い大城をどこまでサポートできたのか。疑問が残った。大城の単調なリードをことごとく栗原に読まれ、第1戦は3安打4打点と打ち込まれた。
■ソフトバンク甲斐との差
一方、ソフトバンクの捕手・甲斐拓也は辛抱強くリードしていた。最大のピンチを迎えた四回。3番・坂本勇人、4番・岡本和真を連続四球で歩かせ、無死一、二塁となった。長打が出れば同点、一発なら逆転を許すピンチで5番・丸佳浩。ここも2球連続フォークを見逃され、不利なカウントになったが、3球目の外角への直球で併殺打に打ち取った。