池江璃花子50自で2位 見えてきた完全復活に体重10キロの壁
7日、競泳のジャパン・オープン女子50メートル自由形決勝で、池江璃花子(20)が24秒91で2位になった。昨年8月に白血病から実戦復帰。4戦目にして自身が持つ日本記録(24秒21)に迫る好タイムをマーク。東京五輪の派遣標準記録(24秒46)はクリアできなかったものの、順調な回復ぶりをアピールした。
同日午前に行われた予選では25秒06でトップ通過。池江は「4戦も重ねたら、レース(の感覚)が分かってきた。自信を持っていいと思います」と振り返った。
2019年2月に大病を患い、体重は一時、15キロも落ちた。最近では体重増に取り組んでおり、日頃の食事は出されたものを完食するのはもちろん、常におかわりをしているという。
池江によれば、ウエートがアップすれば、推進力も増すそうで、「元の体重から15キロ落ちたけど、今は10キロとまではいかなくても、5キロまでは戻っている。体重が増えれば記録も伸びてくると思う」と、手ごたえを口にしている。
池江が100メートルバタフライを制した(56秒08=大会新)18年8月のパンパシフィック選手権(東京・辰巳)のメンバー表によれば、当時の体重は57キロ。仮に池江のベスト体重を57キロとすれば、白血病罹患後は42キロまで激減したことになる。現時点で47キロだけに、完全復活まであと10キロの増量が必要だ。
高校時代の池江は食欲旺盛なことで知られた。代表合宿では疲労から食欲が低下する選手を尻目に、最後まで残って食事を取り続けていたという。
池江が再び好記録を連発するには、体重増がひとつのバロメーターになりそうだ。