松山英樹「東北への秘めた思い」東北福祉大の阿部監督語る
2011年の東日本大震災直後、大学2年生だった松山英樹(29)は、アマチュアとしてマスターズに出場。27位に入り、日本人として初めてローアマを獲得した。
松山を指導した東北福祉大学ゴルフ部の阿部靖彦監督(58)は当時から、「僕が生きている間にマスターズの表彰台に上がれるのは松山英樹だけだろう」と周囲に漏らしていたという。
あれから10年。予言が現実となった阿部監督は、改めてこう語る。
「全国のいろいろな方から電話、メール、SNSで祝福のお言葉をいただきました。『あれ? こんなに友達がいたっけ?』と思ったほどです(笑い)。本当に皆に支えられていたんだなと、深く実感しました。英樹が目標としていた世界の頂点の達成が、多くの方からも喜んでもらえたことが、非常にうれしいです」
■プロか大学進学か
松山が東北福祉大を進学先に選んだ理由は、阿部監督の熱烈なラブコールがあったからだ。高知・明徳義塾高2年からナショナルチームに選ばれ、多くの国内大会でタイトルを獲得していたが、本人はプロになるか、それとも進学するかで悩んでいた。そこで阿部監督が愛媛県松山市の実家まで赴き、松山の両親を含めた面談を開いてこう言った。