日ハムが中田翔を“特別扱い”しなければならないチーム事情
一時期の不調はどこへやら、グラウンドで快音を響かせている。
日本ハムの中田翔(32)が二軍で3試合連続安打。3日は2打数1安打で、初回の中直も火の出るような痛烈な当たりだった。
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中田は先月15日のソフトバンク戦を最後に二軍落ち。当初はファームに合流せず、札幌で調整していた。音沙汰のなかった間は、「すわトレードか?」と去就に関する報道もあった。
しかし、ある球団OBは「現状、中田を放出することはないでしょう」とこう続ける。
「日ハムは当初、野村、清宮、万波の若手3人を『将来のクリーンアップ』と位置づけ、2023年に完成する新球場の目玉としてソロバンをはじいていた。ところが、彼らの育成が思ったように進んでいない。特に清宮は主力どころか一軍のベンチに入れるかどうかのありさま。中田にはまだまだ『チームの顔』でいてもらわなきゃ困るのです」
清宮は今季、一軍昇格なし。二軍でも打率.219と低迷している。万波は今季2度一軍に呼ばれたものの、打率.182とチャンスを生かせず二軍暮らしだ。野村は守備に目をつぶれば一軍の戦力としてカウントされているが、とにかくケガの多い選手。1年目の19年から毎年どこかを故障し、昨季は右手小指の骨折で後半戦を棒に振った。今季も打率.268とまずまずの成績だった4月に左ヒザ関節炎で二軍落ち。もっか調整中である。
さらに1日の二軍戦では吉田が4回6失点の炎上。「新球場の顔」として期待される中軸やエース候補ほどサッパリなのだ。
中田は栗山監督に可愛がられており、二軍落ちも自ら言い出したことだという。さらに登録抹消でも即二軍合流とならなかったのは、指揮官の意向が働いたともいわれている。
2年後に控えた新球場のこけら落としを考えれば、トレードどころか中田のケア優先となるのも仕方なし、か。