橋岡大樹 万能型DFが東京五輪メンバー滑り込みに王手
2019年U-20W杯(ポーランド)でも絶対的主力としてフル稼働するはずだったが、直前のケガで世界大会を棒に振った。夢に見た大舞台で自身の本職・右SBとして活躍した菅原由勢(AZ)が同年夏にオランダ移籍を果たしたのだから、人一倍悔しさが募ったに違いない。
負けん気の強い若武者の動向を森保一監督もチェックし続け、浦和がアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準優勝を果たした直後のE-1選手権(釜山)に招集。A代表デビューさせた。中国、韓国というアジアのライバルと真っ向勝負した経験は大きな糧になったはず。世界に対する思いは強まる一方だった。
それが結実したのが、2021年2月。シントトロイデンへのレンタル移籍が決まったのだ。
「自分の体(184センチ)でデカい人と戦えるようになってからW杯、欧州CLに出たい。強みである対人、ヘディング、アグレッシブさがどこまで通用するか、楽しみです」と移籍会見でも目をギラつかせた。
それもそのはず。橋岡の憧れは、マンチェスター・ユナイテッド時代のクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)。世界最高のスターと対峙するには欧州に行くしかない。目の前に転がってきたチャンスをつかまない手はなかったのだ。