著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

“最強チーム”で挑んだアトランタ五輪 西野監督と山本コーチのコンビも最強だった

公開日: 更新日:

 1994年にJFAの会長に就任した長沼健(1930年9月生まれ。広島県出身。日本代表監督として東京五輪に出場。メキシコ五輪銅メダル。元JFA会長。2008年6月死去。享年77)は加藤の提言を却下し、加茂監督の続投を決めた。

 俗にいう「腐ったミカン」事件である。

 加茂監督続投の会見で普段は温厚な性格で知られる長沼会長が「W杯の出場を逃したらどうするか」というジャーナリストの質問に「加茂でW杯に行けなければ、私が(会長を)辞めます」と気色ばみながら答えたことは正直、意外だった。 

裏を返せば、W杯出場が夢物語ではなく、現実的な目標に変わっていたことを意味していた。

(この項つづく)

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