陸上・三浦龍司が秘める可能性 転びながらも3000m障害の日本記録更新
「5月に国立競技場で行われたテスト大会では8分17秒46のタイムで18年ぶりに日本記録を更新。2回続けての記録更新は潜在能力が開花したとみています。懸念しているのは、コロナ禍で海外レースの経験がないこと。3000メートル障害は短距離のようにセパレートしたコースを走るのではない。障害物を越えるという空間動作もある。三浦は国内でいつも先頭ですから、自分のリズムで走れても、五輪はアフリカ勢などの強豪選手の後ろや隣で揉まれながらのレースになる。走りのリズムを崩されるし、中・長距離種目はレース中に蹴られたり、肘打ちを食らうことも珍しくない。厳しい戦いになります」
さらに澤木氏は続ける。
「三浦の日本記録はリオ五輪の5位相当(8分16秒75、1位は8分3秒28)という報道もあるが、強豪選手に交じって予選を通過することは容易ではない。決勝に進めば8位入賞圏内の実力はあります。しかし、経験不足の選手には日頃の力を発揮させてくれないのが五輪ですから」
19歳なら次の五輪もある。アフリカ勢にぶち当たれ。