一山本大生は脱サラしプロに飛び込んだ異色力士…23歳2カ月で入門のオールドルーキー
27歳・二所ノ関部屋・前頭17枚目
安定した職を捨て、角界に飛び込んだ。
23歳2カ月で入門した角界のオールドルーキー。かつて新弟子検査は幕下と三段目の付け出し資格を除けば「23歳未満」が原則だったが、入門直前に規定が改正。相撲や格闘技などである程度の実績があった場合、理事会が承認すれば25歳まで入門が可能になった。一山本は新ルールの適用第1号だ。
父親が相撲でインターハイに出場したこともあり、一山本も少年時代から土俵に慣れ親しんだ。地元の北海道岩内町のスポーツ少年団で相撲を取り、中学時代は北海道予選で矢後(現十両、尾車部屋)に負けて全国大会出場ならず。
「一山本はそれまでは相撲にさほど熱心ではなかった。父や兄がやっていたので自分も……という程度だったようです。ただ、この敗戦で相撲熱に火がつき、兄も通っていた道内の相撲強豪校、大野農業に進学した。その後は中大に進学。全国的には上位の力はあったが、目立った成績は残せず、就職の道を選んだ」(タニマチ筋)
就職先は北海道福島町役場。千代の山、千代の富士ら横綱の出身地ということもあり、相撲が盛ん。