森保監督4-3-3布陣変更の陰に「ドーハの悲劇」の実体験…背水の2連戦に入り混じる期待と不安

公開日: 更新日:

 11日にベトナム、16日にオマーンとの2022年カタールW杯最終予選に臨む森保ジャパン。序盤3試合で1勝2敗と大きく出遅れたものの、それまでの4(DF)-2(守備的MF)-3(MF)-1(FW)から、4(DF)-3(MF)-3(FW)に布陣変更した先月12日のオーストラリア戦を2-1でモノにし、勝ち点3をゲットした。中央のMF3選手を<逆三角形>に配したことで、攻守の連係が見違えるように良化。森保一監督(53)の決断が功を奏した格好だ。

「唐突にも見えた布陣変更ですが、森保監督は4-3-3の導入で活路を見いだした<成功体験>を持っていますから」

 そう言って、サッカー関係者が続ける。

「1993年にカタールのドーハで集中開催された94年米国W杯の最終予選です。あのときも日本は序盤、1分け1敗と最悪のスタートとなった。3試合目の北朝鮮戦の直前に当時のオフト監督がそれまでの4-2-3-1を4-3-3に変更。V川崎のラモス瑠偉と磐田の吉田光範がピッチ中央に並び、逆三角形の<下>に位置するアンカーに入ったのが今の森保監督でした。森保はDFラインの前で相手の攻撃の起点を潰し、司令塔のラモスに『守備はしなくていい。ボクが全部やります! ラモスさんは攻撃に専念して下さい!!』と叫びながら奮闘した。この布陣変更でチームは蘇り、オフトジャパンは北朝鮮、韓国相手に2連勝。最終5戦目のイラクに勝てばW杯初出場決定というところまで持ち直したのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…