オリ宮城「700円グラブ男」が3年で稼ぎ1.5億円に! 矢沢永吉の“成り上がり”を体現
「本当にいいものを提示された。そこに見合った投球をしていかなければいけない」と、表情を引き締めた。
最初の提示額は5000万円に達していなかったようだが、自身で9個の貯金をつくり、来季への意気込みを伝えたことで上積みを勝ち取ったという。
■3年間で1.5億円
2019年のドラフト1位で入団以降、計3年間で稼ぐ総額は、1年目の年俸770万円、2年目の870万円、そして契約金8000万円を合わせて計1億4640万円。契約更改時にかけていたメガネはネットで2000円で買ったとした一方で、「免許は持っていないが、外車を買いたい」と、笑顔を見せた。
沖縄出身の宮城は4歳の時、700円のビニールのグラブで野球を始めた。小学3年時から中学を卒業して興南高の寮に入るまで、家族4人が6畳一間で暮らし、電気やガス、水道が止められることもあったという。高校時代も寮は2段ベッドが2台置かれた4人1部屋の生活だった。
父の享さんによれば、宮城が高校2年の頃、家族との進路会談で「大学へは行かない。家族にはもう負担はかけられない」とプロ一本で臨む決意を示したという。仮にプロから声がかからなくても、社会人でプレーするつもりだった。
強い忍耐力とハングリー精神が、プロ野球選手としての成功の一助になっているのは間違いない。「グラウンドにはゼニが落ちている」と言われるが、宮城のジャパニーズドリームはまだ始まったばかりだ。