日本ハム新庄監督は就任2カ月で3億円ガッポリ? 牙をむくパ5球団と身内アンチの反動

公開日: 更新日:

「監督就任以降だけで、億単位のカネを稼いでいるはずです」

 さる広告代理店関係者がこう言うのは、日本ハムの新庄剛志新監督(49)のことである。

【写真】この記事の関連写真を見る(55枚)

 この年末年始は売れっ子タレントもビックリするくらいバラエティー番組に出ずっぱり。12月30日から1月3日まで5日間連続で計6番組に出演した。これで打ち止めだというのだが……。

「ここまでのメディア出演は所属事務所が主導で請け負っており、本人は日本ハムに注目を集めたいとの意図もあったようです。監督就任によって注目度はグンと上がり、すべての番組でメインゲスト扱いでした」と、前出の関係者が続ける。

「元日の『芸能人格付けチェック!』(テレビ朝日系)をはじめ、高視聴率を稼いだ番組も多く、1本あたりのギャラの相場は200万円程度といわれています。新庄監督は就任以降、12月6日の『しゃべくり007』(日本テレビ系)を皮切りに再放送を含めて計14番組に出演しており、それだけでざっと2800万円。他にもスポーツ番組やワイドショーにも出ています。さらに、元日の在京スポーツ新聞6紙にも登場。通常のギャラが数万円程度といわれる中、10万~20万円程度という破格の報酬を得たと聞いています」

■新CM2本契約

 そして最も単価が大きいのが企業CMだ。新庄監督は就任以降、新たに2社と契約。

「新庄監督は日本ハムでの現役時代、年俸8000万円のほかにスポンサーなどから7億~8億円の収入を得ていたと話しています。今回、日本ハム監督という『プレミアム』が付いたので、現役時代と同様、1社1億円はくだらないでしょう。以前から契約しているスポンサー3社の更新料も含めれば、さらに金額は増える。LINEスタンプや週刊誌の連載も抱えていますので、監督就任から2カ月で総額3億円程度の収入を得たと推察できます」(前出の関係者)

 まさに荒稼ぎといっていいが、日本ハム球団もその恩恵を大いに受けている。

 メディアの調査・分析を行うニホンモニター株式会社によると、新庄監督が11月4日に監督就任会見を開いてからの2日間のメディア露出を広告費に換算した場合、約105億円に上るとした。関大名誉教授の宮本勝浩氏も、新庄監督就任の経済効果を約60億円と算出したが、年末年始のメディアジャックにより、宣伝効果はさらに大きくなっただろう。

 今後も出演オファーが殺到するのは間違いないし、仮に今季、リーグ優勝でもしようものなら本人はもちろん、球団が享受するプラスアルファは絶大になりそうだ。

「新庄監督だけには絶対に負けられない」

 その一方で、これだけの注目を集めた以上、今後は何より結果が求められるし、パのライバル5球団も日本ハムにだけは負けられないと牙をむいてくるのは必至だ。

 これまで新庄監督は「日本ハムも変えたいし、プロ野球を僕が変えたい」とブチ上げたかと思ったら、「無安打でも得点を奪うスモールベースボール」「4番は足の速い選手」「2番はその月の2番目にいい打者」などなど、さまざまな構想を披露している。評論家の山崎裕之氏がこう言う。

「話題づくりもあるのでしょう。多くのメディアに出て、いろんなことを発信している。今までのプロ野球界では考えられない発言もある。今は開幕前なので何を言っても許される部分はあるにせよ、『好き勝手言いやがって』と思っている対戦相手の選手、首脳陣は絶対にいます。まして日本ハムは昨季5位で、今季も戦力的に恵まれている方ではない。そんな相手に負けようものなら、いよいよ恥だと思うのが普通。メディアにも大きく取り上げられますしね。当然、『新庄監督だけには絶対に負けられない』と目の色を変えて立ち向かいますよ」

 さらに、山崎氏はこう言う。

「身内である日本ハムの選手、首脳陣をいかに納得させられるかも大事。プロ野球界は我が強い人間の集まり。これは新監督が通る道とはいえ、『今までと違う野球って言っているけど、本当に大丈夫なの?』と懐疑心を抱いている人間は必ずいる。いくらキャンプ、オープン戦で『新庄の考え』を浸透させようとしても、この短期間ですべてに行き届かせ、納得させることは難しい。そうしたアンチの声は、結果で抑え込むしかありません」

 昨年12月、新庄監督が明石家さんまのテレビ番組に出演した際に、さんまから「来年が大変。成績が伴わないと、叩かれるからな」と話を向けられると、「意外ともう叩かれてますよ。気にしていたら変えられないです、プロ野球」と話していた。

 結果が大事なことくらい新庄監督自身、百も承知だろうし、球団は当初、新庄監督に10年契約をオファーしたともいわれているくらいだ。今年、優勝できなくても、いきなりクビを切られることもないだろう。

 とはいえ、新庄監督は「野球界を変える」と大胆かつ奇抜な発言で周囲の注目を一手に集めた。新庄流改革が不発に終わった時の反動は、人一倍大きくなる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  4. 4

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  5. 5

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  1. 6

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  4. 9

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  5. 10

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  2. 2

    絶対守護神マルティネス「巨人入り」急浮上の舞台裏…米敏腕記者が「2年24億円で合意間近」と

  3. 3

    フジテレビが2番組を終了させダウンタウン松本人志に「NO」を突き付けたワケ…日テレとは異なる対応

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  5. 5

    米倉涼子「ドクターX」興収30億円でも満島ひかりが阻む"興収女王"の座…期待値の高さから落胆の声も

  1. 6

    立花孝志氏が大阪・泉大津市長選で惨敗…有権者の投票行動を後押しした「お笑いみたいな噂」

  2. 7

    佐々木朗希の「独りよがりの石頭」を球団OB指摘…ダルやイチローが争奪戦参戦でも説得は苦戦必至

  3. 8

    安倍昭恵氏が石破外交“切り札”に? 米トランプ次期大統領との会談模索に「私人」を担ぎ出す情けなさ

  4. 9

    安倍昭恵さん×トランプ夫妻「夕食会」の舞台裏…永田町で飛び交う臆測と“パイプ役”の名前

  5. 10

    M-1グランプリ審査員は“完璧な布陣”…ますます高まる「松本人志不要論」